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10.01 Sat

【散文】連れ星


「星が月に寄り添うと、人が死ぬんだって」
 そう言って君が見上げた空に、月の姿は何処にもなかった。
「ツレボシ。古い民間伝承らしいよ」
 星の光を眩しがるように目を細め、宙を彷徨う君の視線が探しているものが何なのか。さんざめく銀河の産声が聞こえた遥か彼方に思いを寄せて、君はいつか訪れる別れのちっぽけさを自分自身に言い聞かせている。
「……だったらずっと、月が見えなければいいね」
 僕の言葉に君は目蓋を伏せて、ふっと小さく息を漏らした。泣いているのか笑っているのか、今の僕に知る術はない。いつか見えるだろうか、君の心も月の光も。満ちることを知らない思いをひとり抱えて、僕は君の横顔を目蓋の裏に焼きつけている。


Twitter300字ss企画より 第二十六回お題「月」


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