FC2ブログ
Top Page > スポンサー広告 > 【散文】瞬きの記憶小説・散文 > 【散文】瞬きの記憶
とぎれない、いつか : 通販  発行物一覧   音楽   表紙
--.-- --

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
12.03 Sat

【散文】瞬きの記憶


「火球、」
 本を読みながら呟いた僕の言葉に、向かいに座っていた君が顔を上げた。流れ星の中でも、-3等から-4等程度よりも明るいものをそう呼ぶのだそうだ。
 一度だけ、流れ星を見たことがある。何とか流星群といった特別な日ではなく、ただ何でもない星が綺麗な夜だった。カメラのフラッシュにも似た閃光。あれはもしかしたら火球だったのかもしれない。
「へぇ。俺も一度見てみたいな」
 僕の説明に目蓋を細めて、君は図書室の窓の外を眺めた。目が覚めるような青空。その向こうに息を潜めた幾億もの星屑。けれども燃え尽きる前の一瞬だけの輝きは、僕たちには必要のないものだ。
 心の中で呟いて、今夜ふたりで星を見ようと約束をする。



Twitter300字ss企画より 第二十八回お題「火・炎」


スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。